村に火をつけ、白痴になれ / 栗原 康(岩波書店)著者から野枝への恋文 読む者の胸の奥に現代の逼塞感を打ち崩すだけのたしかな火を灯す

本書は、大正時代のアナキスト大杉栄のパートナーで、女性解放運動の元祖といわれる伊藤野枝の評伝だ。ただし、物騒なタイトルから察せられるように、常識や道徳観、そして「評伝」という言葉の持つ堅苦しいイメージをも一蹴する、とんでもなくぶっ飛んだ本で