#SS #七尾百合子 七尾百合子と屋上の日記 - サイトロの小説 - pixiv

その日、七尾百合子は事務所に居た。 十七時からのレッスンまで、待ちの時間だった。 談話室のソファに座り、外から聞こえるキーボードが小気味良く鳴る音を聴きながら、趣味の読書を楽しんでいた。そのページを捲る速度は緩やかだ。一言一句、文字を味わうかのように読み進めている。今日の本はミス...