磯崎憲一郎 『電車道』 | 新潮社

橋を架け山を切り開き、四六時中ひっきりなしに電車を走らせよう。そうすればこの国の人間たちも、絶望の淵からほんの何歩かは引き戻されるはずだから――。日本の近代から現在に至る百年の時間を描き、自然災害、戦争、さらには資本主義