「東京物語」を紡ぎつづけるために

ジョン・レノンのことを調べていたとき、ジョンが幼少時の精神的外傷をさらけ出したような歌に出会って、少し当惑を感じた。実の父が蒸発し、母が他の男と暮らし始めたのは、小学生になるかならないかのことだったらしい。両親に捨てられた複雑な生い立ちが、『ジョンの魂』の幕開けを飾る「マザー」の歌詞には反映されて…