書評:『白衣の騎士団』 - 語られる言葉の河へ
物語は、ワット・タイラーの大反乱(1381年)の十数年前に始まる。修道院で修行中の主人公アレイン・エドリクスンは、ミンステッドの郷士だった父の遺言にしたがい、20歳を境にいったん還俗することになった。俗界の経験をへたうえで、修道院へ戻るか俗界にとどまるかを最終的に決定するのである。モラトリアムの期…