カレル・チャペック「山椒魚戦争」(岩波文庫) 全体主義国家による他国侵略と人権侵害、それに隷属する個々人、暴力におびえる人々を傍観する知識人や理性のありかなどへの批判 - odd_hatchの読書ノート

「赤道直下のタナ・マサ島の「魔の入江」には二本足で子供のような手をもった真黒な怪物がたくさん棲んでいた。無気味な姿に似ずおとなしい性質で、やがて人間の指図のままにさまざまな労働を肩替りしはじめるが…。この作品を通じてチャペックは人類の愚行を鋭くつき、科学技術の発達が人類に何をもたらすか、と問いかける…