“神様がついてこない”

「岩が砕けて石になり、石が砕けて砂になって、やがて砂が塵(ちり)になり、風に乗って飛散して消え去る。それが本来の意味の風化なんです。気が遠くなるような長い歳月をかけて起こるのです」**かつて時間の主人公だったはずの人間が、つねに追われる生活をしながら、みな自分自身を見失っている、そうして徐々に人間…