Garadanikki
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芥川龍之介の鼻
禪智内供の鼻と云へば、池の尾でも知らない者はない。長さは五六寸あって、上唇の上から顎の下まで下がってゐる。形は元も先も同じやうに太い。云はゞ、細長い腸詰めのやうな物が、ぶらりと顔のまん中からぶら下がってゐるのである。 で始まる『鼻』は、大正5年(1916)2月15日発行の『新思潮』創刊号に「芥川龍之介」の署名…