サッカー

『日本書紀』皇極紀に「毬打うる侶」とあるように、「蹴る」はもとクウルあるいはクヱルといった。『梁塵秘抄』のなかの「舞へ舞へ」蝸牛、舞はぬものならば、馬の子や牛の子に蹴ゑさせてん」も同じ用法である。したがって蹴鞠はクヱマリであった。八つの母音がまだ生きていたころの美しい日本語である。 ―澁澤龍彦「空飛…