たなもつひとびと。(再掲)

物言うことは恥ずかしい。訳知り顔で講釈垂れて、正義者面して非難して、眉根をひそめて世を憂う。ああほんとうになんて恥知らずなことだろうか。 「俺に言わせれば、」なんてデカい声がどこかから聞こえてくると、ぼくは恥ずかしさで居ても立ってもいられなくなる。そんな無神経な言葉の後に続くものは、端にも棒にも引っ…