意識と本質

著者:井筒俊彦【評】 東洋哲学――その根は深く、歴史は長く、それの地域的拡がりは大きい。さまざまな民族の様々な思想、あるいは思想可能体、が入り組み乱れて、そこにある。 東洋哲学の諸伝統を、時間軸からはずし、それらを範型論的に組み換えることによって、それらすべてを構造的に包みこむ一つの思想連関的空間を、…