音楽には物語がある(13)キマっている歌 中央公論2019年12月

石原慎太郎が作詞し、山本直純が曲をつけた「さあ太陽を呼んでこい」という歌があり、少年合唱曲として「みんなのうた」で一九六三年に放送された。「太陽の季節」の石原だから、朝がた、太陽を呼び迎える歌になったのだろう。人生の比喩になっているとするのが一般的な解釈らしい。 私は中学生のころにこの歌を聴いて、い…