ベートーヴェンの「大公トリオ」と星新一・村上春樹・吉田秀和、それにシューベルトの変ロ長調トリオ

村上春樹の『海辺のカフカ』(新潮文庫)を読んだが、今回は小説そのものには時折触れる程度にして*1、小説で取り上げられた2曲の音楽である、ベートーヴェンの「大公トリオ」とシューベルトのピアノソナタ第17番(ニ長調 D850)の2曲を前後編で取り上げる。今回は下巻で大きな役割を果たすベートーヴェンの大公トリオ。正…