1997年に日本の「階級」を描いた桐野夏生『OUT』

今年(2019年)は松本清張を5冊しか読まなかった。昨年は41タイトル50冊を読んだが、図書館に置いてある、最近発行された文字の大きい清張作品の文庫本はあらかた読み尽くしてしまったためだ。もっとも、未読の清張の長篇はまだ3割くらい残っているのだが。 それで、昨年後半あたりから大衆小説・純文学を問わず清張作品以…