異次元に足を取られる旅
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『瞬殺猿姫(36) 神戸城での最後のお茶、いただく猿姫たち』
髭面の蜂須賀阿波守(はちすかあわのかみ)は、表情を曇らせた。 「今まで慣れでお主のことをうつけとは呼んでいたが…本当にうつけだったとは」 織田三郎信長(おささぶろうのぶなが)を見据えがら、阿波守はうめいている。 神戸城の二の丸。 西から攻めてきた関氏の軍勢に押され、城内は混乱に陥っていた。 先ほどまでは…