異次元に足を取られる旅
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『手間のかかる長旅(106) ぽくぽくと鳴る木魚。アリスは先んじる』
山門内側で待っていた美々子(みみこ)たち先の三人と合流した。 「遅いぞ」 美々子は腕組みしている。 「理由も無しに急いで先に行くからでしょ」 町子(まちこ)は負けていない。 ヨンミは本堂を見ている。 東優児(ひがしゆうじ)は境内を囲む土塀の際に立てられた境内案内図を見ている。 美々子は彼の傍らに立った。 …