書評:ルポ・セラノス事件 『Bad Blood』 (ジョン・カレイロウ)

下手なサスペンス小説よりも面白くて、硬派で難解な本であるものの一気読みしてしまった。ベンチャー企業の詐欺行為を最前線で追求した迫真のルポタージュというだけでなく、「起業家や経営者が語る夢想的で荒唐無稽なビジョン」に対する態度の再考を迫る、極めて優れた本である。 Bad Blood: Secrets and Lies in a Silic…