【日刊 太宰治全小説】#5「魚服記」(『晩年』)

【冒頭】本州の北端の山脈は、ぼんじゅ山脈というのである。せいぜい三四百米(メートル)ほどの丘陵が起伏しているのであるから、ふつうの地図には載っていない。 【結句】やがてからだをくねらせながらまっすぐに滝壺へむかって行った。たちまち、くるくると木の葉のように吸いこまれた。 「魚服記(ぎょふくき)」について …