透明な猫などいない ―綴方と写生文

はじめに 『感覚の近代』坪井秀人 2006.2.28初版第一刷 名古屋大学出版会 を読んだ。 そこで初めて「赤い鳥」誌上におきた豊田正子さんの「うさぎモデル」事件を知った。私にとって、この事件は「表現者の主体」について大いに考えさせられるものであった。 うさぎモデル事件 193×年 豊田正子さん(執筆当時小学校4年生)…