出版・読書メモランダム
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古本夜話107 小出正吾『聖フランシス物語』と厚生閣書店
前回論じた宮崎安右衛門が、曹洞宗僧侶桃水や聖フランシスなどを模範とする求道生活をめざしていた頃、キリスト教陣営の側からも聖フランシスに関する本が出された。それは大正十一年に小出正吾が著した処女出版『聖フランシスと小さき兄弟』(厚生閣書店)で、大正時代において仏教やキリスト教を問わず、宗教の中に求め…