古本夜話351 小川晴暘、島村利正『奈良飛鳥園』、安藤更生『三月堂』

前回『銀座細見』の著者安藤更生について、会津八一門下であることしかふれられなかったので、あらためて安藤のことを書いておこう。 (中公文庫)『日本近代文学大事典』を引くと、安藤は明治三十三年東京生れ、本名正輝、美術史家とあり、早稲田中学で会津八一の薫陶を受け、大正十一年東京外語仏語科を卒業し、同年早大に…