古本夜話387 平凡社版『菊池寛全集』

菊池寛こそは昭和円本時代をリアルタイムで象徴する作家にして出版者であったといっていいだろう。改造社の『現代日本文学全集』や春陽堂の『明治大正文学全集』においても、一人で一巻を占め、平凡社からは二回にわたって『菊池寛全集』を出し、編集者としては興文社と文藝春秋社の『小学生全集』の多くを編訳している。…