古本夜話468 八雲書店、石川達三『ろまんの残党』、久保田正文『花火』

前回、八雲書店の名前を挙げたが、これにもモデル小説があるので、それも紹介しておこう。『書肆「新生社」私史』を著した福島保夫は新生社の倒産後、八雲書店に移り、それからさらに暮しの手帖社、荒木書房、河出書房など、次々と職場を変えざるを得なかったようだ。それもそのはずで、八雲書店も河出書房も倒産している…