古本夜話695 畦上賢造訳『自助論』と内外出版協会

前回、これも言及できなかったけれど、山室軍平の『私の青年時代』の中に、活版小僧として働くかたわらで、勉強と読書にいそしんだことが語られ、次のような記述にも出会うのである。それは明治二十年頃だった。 其の頃私は又スマイルスの「自助論」(中村敬宇訳「西国立志篇」)を得て之を読み、その中に出て居る英米人の…