古本夜話742 松本清張「断碑」のモデルと濱田耕作『東洋美術史研究』

前回の松本清張の「断碑」は在野の考古学者森本六爾をモデルとする小説だが、森本を木村としているように、多くの人物が仮名となっている。その中で、鳥居龍蔵は実名で登場し、森本の弟子に当たる人々はイニシャル処理され、人名はフィクションとノンフィクションが混在するかたちである。 (「断碑」) それは>「断碑」の…