古本夜話768「仏蘭西文学賞叢書」と『サント・ブウヴ選集』

前回はふれられなかったが、実業之日本社における昭和十年代半ばの文芸書出版の隆盛は外国文学にも及び、十五年から「仏蘭西文学賞叢書」が刊行されていく。それらの刊行予告も含め、ラインナップを挙げてみる。例によって番号は便宜的にふったものである。 1 エドワール・エストーニエ、桜井成夫訳 『孤独』 2 ロマン・ル…