古本夜話786 岸田国士『力としての文化』

大東亜戦争下における出版の謎に関して、本連載でもずっとふれてきているし、前回の河出書房の例を挙げたばかりだが、そのことを考えるに当たって、恰好の一冊があるので、ここで取り上げてみたい。 それは岸田国士の『力としての文化』で、「若き人々へ」とのサブタイトルが付され、昭和十八年六月に、やはり河出書房から…