古本夜話889 岩田豊雄、『近代劇全集』、『悲劇喜劇』

前回の『娘と私』を読んでいて、あらためて獅子文六となる前の岩田豊雄が渡仏して、演劇に魅せられ、帰国後には岸田国士たちと新劇研究所を創設したり、円本の翻訳に携わっていたことを知った。それらのことは『娘と私』の中に、次のように具体的に述べられている。 (第六巻、『娘と私』所収) 麻理の最初の誕生日を迎え…