古本夜話890 ドラポルト『アンコール踏査行』=『カンボヂャ紀行』と藤原貞朗『オリエンタリストの憂鬱』

少しばかり飛んでしまったが、本連載704などで証言されているように、大東亜戦争下において、アンコール関連の著作や翻訳の刊行も見ていた。それにはまず三宅一郎訳によるドラポルトの『カンボヂャ紀行』(青磁社、昭和十九年)が挙げられるが、『アンコール踏査行』として訂正加筆され、平凡社の東洋文庫で復刊されて…