書き下ろし短篇『七夕デート』
ハルキと私、そしてもう一人。飲みに行くとき遊びに行くとき、私たちの隣にはいつもナツオがいた。学生時代からの倦怠期カップルは二人だと無口になりがちだが、気の置けない友人が一人加わることで会話が弾むのだ。大学を卒業し社会人になってからも、私たち