ただのノスタルジーじゃあらへんで! 〜重松清『あの歌がきこえる』(新潮文庫)

70年代末から80年代初頭にかけて、本州の西のはじの小さな町で成長していく少年たちを主人公にした連作長篇です。 中心となるシュウ、ヤスオ、コウジの友情はもちろん、親や教師との確執、ほのかな恋心、そしてこの時期の少年たちには最大の過大かもしれない受験や進学をテーマにした、実...