宮台真司の『FAKE』評:「社会も愛もそもそも不可能であること」に照準する映画が目立つ

可能性の説話論/不可能性の説話論 この1年ほど、映画批評の連載でテーマにしてきたことがあります。岩井俊二監督最新作『リップヴァンウィンクルの花嫁』(3月公開)のパンフレットにも詳述しましたが、近年の映画において、「社会はクソである」というモチーフが前面に出てきています。 「政治が悪いからクソだ」と…