敗走の果てに・・・    <創作> 銀色の風は炎の中で吹く

雨が降っていた。 その日はずっと雨が降っていたのだが、隣国の進軍を止める任務に赴いたリテラの隊は街道沿いで陣形をとっていた。 街道は、隣国と本国を繋ぐ一本道で、本来はもう少し整地されていたのだが度重なる攻撃で穴だらけになっていた。 「これでは、馬車も上手く走れまい」 リテラはそう思いながらも、街道沿い…