図書館迷走奇譚

ある時、A山さんから電話がかかって来た その日はまだ夏で、陽も高くて暑くて、帰りにみんなで学校の近所の商店でアイスを買って食べていた時だった。 ふと、電話がブルブルと震えるので急いでポケットから出してみる。 二つ折りの携帯電話を開いて誰からかかって来たのかを確認すると、父方の祖母の姉の従弟の息子さんで…