「和紙」 第1話 『生きた紙が滅びるとき』

「和紙」が絶滅の危機に瀕している。全国手漉き和紙連合会によれば、現在日本で和紙を漉いている家はわずか295戸。20世紀の初め、1901年には6万8562戸だったので、100年あまりで230分の1に減った計算になる。そして今なお、減少のペースは加速を続けているようだ。2001年には392戸あったから、この8年で100軒近く、割合に…