かきがら掌編帖
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最初で最後の弟子(創作掌編)
晶太が通い始めた書道教室は、墨汁と筆ペンを使わない方針のせいか、あまり流行っていなかった。 学童クラスはさっぱりだが、成人クラスの継続的な「生徒さん」たちのおかげで成り立っているのだ、と師匠は言っている。 祝儀袋や不祝儀袋に書く名前くらいは上手に筆書きしたい、という動機で入門し、丁寧に磨った墨で名前…