ゲノム編集技術「CRISPR」は“終わった”のか──たったひとつの論文から始まった風評と、検証なき「情報共有」の危うさ

「CRISPR」はもう終わりだ──。ネズミの失明治療の過程で、CRISPRが意図しない遺伝子変異を多数引き起こしたという論文が発表され、ニュースにはこんな見出しが並んだ。しかし、医師たちによって出されたこの論文の意図は、CRISPRを批判するものでは決してなかった。