フィナンシェじゃだめだったんですか、プルーストさん(1)

「私は無意識に、紅茶に浸してやわらかくなった一切れのマドレーヌごと、ひと匙のお茶をすくって口に持っていった」(鈴木道彦訳・集英社) マルセル・プルーストの長編「失われた時を求めて」。かの村上さんも挫折したとおっしゃるこの小説、読み終えた人間は「名刺に刷ってもいい」とか。村上さんはそのうち「失われたと…