修辞的残像 | みすず書房

ひとつひとつが切れ切れになっていることばが文章になると、どうして切れ目のない意味になるのか? 考えあぐねていたこの難問は、ぐうぜん琴の音を聞いたとたん、解決される。琴の音は点ではなく、線になっていたのである。ここから「修辞的残像」の仮説が生まれた。このアイディアはきわめて生産的...