孤独な少年のおまじない「だいせんじがけだらなよさ」~寺山修司が世に出した「ふたりのマキ」③

1967年の夏に演劇実験室・天井桟敷にやって来た17歳の少女は、ゴーゴーダンス大会で優勝したというだけあって、踊る姿は劇団員のなかでひときは目立つものだった。 それを見た寺山修司は生まれついてのパフォーマー、そしてほんものの表現者だと直感したのかもしれない。 少女を「天井桟敷」のアイドルと定義してこのよう…