【苦い経験】縁があれば、また会える ~猫を拾うということ(その1)~

文:はくたく 苦い経験がある。 ある年の台風の過ぎ去った早朝。俺は犬の散歩中に子猫を拾った。最初は猫だと分からなかった。白黒ブチのその子猫は、掌にすっぽり収まるくらいに小さく、色も形もまるで紙くずそっくりだったからだ。 道の真ん中にうずくまっていたにもかかわらず、連れていた二頭の犬……サクラとモモが色め…