【黒歴史】昔書いた小説を晒します

「花火はみえない」 ミズノ 1. どん、とおなかの底に響くような低い音で目が覚めた。眼のふちをこすりながら起き上がると、今度は三つに連なった音が空気をかすかにふるわせた。私はベッドから降りて、流しにおいてあったコップに水を注いで一気に飲み干した。喉を流れる冷たい水は、うだるような暑さに火照る体から熱を奪…