禁断の果実か、王道の名作か。広瀬愛菜『午後の時間割り』

二人の強い姉に囲まれて育ったトラウマのせいか、生まれてから一度も女性アイドルを好きになったことがない。写真集もレコードもライブ経験もゼロ。 「〇〇ちゃんが好き」と会ったこともない人に、好意や幻想を抱く動機がどうにもよくわからないのである。 もちろん女性アーティストのレコードは何枚も持っているし、好き…