【終電の神様】阿川大樹さん 著

こんな時に死ぬなよ。 声を出して叫びたかった。 意識を失い、個室に移された病床の父のところへ、急いで向かっているのだ。 よりによってこんな時に電車を止めるなよ。 ー第四話『閉じない鋏』よりー あと一本前に乗ってたら。 父危篤の報せに病院へ急ぐ会社員、納期が迫ったITエンジニア、背後から痴漢の手が忍び寄る美…