◆『足利季世記』の畠山氏(「天文3年」の卜山の没落)

前回の記事でも触れたが、『足利季世記』の「畠山卜山之事」という段では、天文3(1535)年に畠山尚順を生存させて行動させるという誤りを犯してしまっている。ただし、ここで書かれる畠山尚順の紀伊没落、畠山稙長から畠山長経への家督交代は実際に確認されることである。これらは、現存する『足利季世記』以前の伝承や軍記…