父は逝った。なにも変わらずに。

ちっぽけな見栄の積み重なりで作った借金に背を向け、家族を捨てて逃げて、見つかって、離婚をして、縁の切れた父が、あの時、母や親族やお世話になった方々に約束したのに、誰にも相談せずに、借金を隠し続けたまま、息を引き取った。痴呆を病んだ祖母を、1人残して。数年ぶりに見た父の顔は、あの時と変わらず、今は安ら…