自作の小説 「ひと吹きの風が語るもの」 第一話

小説と詩と文学と 陽一は一人散歩に出た。大勢で泊まったりする時は、自分だけの時間を持つために必ず皆より一時間くらい早く起きるようにしていた。今では体の方が意識していて、勝手に目が覚める。ジャージにティーシャツでスニーカーを履いて出発した。 盛夏とはいえY高原の早朝の空気は冷たい。山道を歩けば細い道が…