自作の小説| 船に乗る少女 第2章

第2章 美津江は祖母の死の知らせを聞いて以来、慌しさの中にいた。 その時、美津江はPTAの集まりで中学校にいた。何度もバイブレーションを繰り返す携帯に、不審を覚えて着信を見ると、見覚えがない。しかし、家族のような図々しさで、取るまではかけ続けるぞといわんばかりの機械音に廊下に出て受信してみれば、兄の…