アートの聖書
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7つのヴェールを剥ぐ者─原田マハ『サロメ』が描く美と闇
「やわらかな霧雨がヴェールになってしめやかに街を覆っていた」 原田マハは、物語の書き出しが秀逸である。名画のように一瞬にして、その世界に読み手を引きずり込んでしまう。一目惚れさせる。 原田マハは卓越した絵の鑑賞者であり、卓抜した物語の書き手という二刀流をフルに駆使する。絵は動かない。喋らない。ただ、…