佐伯一麦の「青空と塋窟」

佐伯一麦『読むクラシック』(集英社新書、2001年)は、佐伯自身がクラシック音楽との関わりについて、自らの生い立ちと共に語ったもの。聖パウロ女子修道会の月刊誌「あけぼの」の1997年1月号から2000年12月号まで、「楽に寄せて」というタイトルで連載した随筆を改稿したものだが、これを読むと佐伯の生い立ちがけっこう…